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おふろcafé 湯守座での特別なイベント。「桐龍座恋川劇団 × Boston Promenadeコラボ特別公演」をレポート

岡田悟一

皆さんこんにちは! おふろcafé 湯守座 劇場支配人の岡田です。

おふろcafé 湯守座は館内におふろやお食事処、リラックススペースと共に200人のお客さまをお迎えできる常設劇場を設けています、普段から大衆演劇の一座やアイドルユニットが、訪れたお客さま達を楽しませてくれています。今回は遥か海の向こうフィンランドからやって来た名門ビッグバンドと人気沸騰中の大衆演劇一座の歴史的な異色コラボレーションの記録をお届けします!

2025.10.11 コラボ特別公演について


 
発端は今年2月、弊社Kiicompanyの社長宮本さんが交流のあるフィンランド在住コーディネーターこばやしあやなさんからの「ビッグバンドと大衆演劇が共演できる機会を探しています」というご相談でした。
そこから宮本さんが10月に湯守座に巡業に来る「桐龍座恋川劇団」の二代目恋川純座長に相談、「面白そうだからやってみましょう」と話がまとまりました。

「桐龍座恋川劇団」と「Boston Promenade big band」

コラボを快諾した「桐龍座恋川劇団」は旗上げから40年を数える人気劇団。現座長の二代目恋川純を中心に、今年9月には大阪・関西万博のステージに2度も立ち、大観衆を熱狂させています。


 

そしてフィンランドからやって来る「Boston Promenade big band(ボストンプロムナードビックバンド)」はアールト大学発祥、60年の歴史を誇り世界各国への遠征実績を持つ名門楽団。国も人種も表現方法も全く違う2つの芸能集団が、まさかの温浴施設で異色のコラボレーション。いったいどんな化学反応が起きるのでしょうか。


 

創造性と芸術性でボーダーを乗り越えるアーティスト達


 
当日14時の開演に先駆けリハーサルは早朝から始まりました。大衆演劇の専用劇場とは異なり、湯守座の観劇エリアは昼時にはお食事のお客さまもお迎えしなければなりません。ネタバレを防ぎ、かつ入念にお互いが擦り合わせを行うには、お食事処の開場時間前に事を済ませておく必要があったのです。

しかし、思えば「桐龍座恋川劇団」も「Boston Promenade」も様々な会場の環境に順応し、取り入れ、創造的な芸術空間を作り上げてきたプロ集団です。お互いの呼吸ややりたい事を汲む能力に特化している2つの集団はプログラムをたった一度お互いに合わせただけであらゆるボーダーを越えて意思疎通してしまいました。これには脱帽です。

「桐龍座恋川劇団×Boston Promenadeコラボ特別公演」ついに開幕!


 

満員御礼、立ち見も出るほどの超満員の中、ついに特別公演が始まりました。恋川純座長の軽快なMCに導かれバンドの生演奏と美声が響くと、会場はあっという間に熱気に包まれた一大アートスペースに早変わり。最高の音楽体験と華が咲き乱れるような舞踊の融合に、客席からは拍手と大歓声が飛び交いました。



 

<桐龍座恋川劇団×Boston Promenadeコラボ特別公演 プログラム紹介>
(1)O Sole Mio オ・ソーレ・ミオ(エドゥアルド・ディ・カプア、アルフレード・マッツッキ)
(2)Ue wo muite arukou 上を向いて歩こう(坂本九)
(3)Kellä kulta, sillä onni ケッラ・クルタ、シッラ・オンニ(ドリス・デイ)
(4)Life Is full of dreams 人生は夢だらけ(椎名林檎)
(5)Myrskyluodon Maija ミュルスクルオドンのマイヤ(ラッセ・モルテンソン)
(6)Toiset meistä トイセット・メイスタ(ペペ・ウィルベルグ)
(7)Kawa no nagare no you ni 川の流れのように(美空ひばり)
(8)Shukumei 宿命(オフィシャル髭男dism)
(9)Finlandia Hymn フィンランディア賛歌(ジャン・シベリウス)
(10)Earth Song アース・ソング(マイケル・ジャクソン)
(11)Shanghain valot シャンハイン・ヴァロット(アンニカ・エクルンド)
(12)アンコール: Bara Bada Bastu バラ・バダ・バストゥ(カイ)
(13)再アンコール: Sekai ni Hitotsu Dake no Hana 世界に一つだけの花(槇原敬之)


 

公演最後は大団円で記念撮影。文字通り「The Only Flower in the World」がおふろcafé 湯守座に花開き、今日だけはここが世界の中心、人々がこんなにも分かり合えて繋がれる事を証明してくれました。

まだまだコラボは終わらない交流は番外編に突入!


 
コラボ企画が大団円で幕引きかと思いきや、恋川劇団のお芝居に巨漢の西洋人達がちゃっかり登場、芸達者な恋川純座長に逆に絡んで大爆笑をさらうシーンも! 拍手喝采の国際アドリブ合戦が繰り広げられました。

終演後は客席に使っていた大広間で卓を囲んでの慰労会。40人の出演者、関係者が今日の成功の喜びを分かち合いました。一流の海外音楽家達に恋川座長は津軽三味線を披露。パーティムードだった楽団メンバーもこの時は真剣な眼差し、息を呑んで座長の歯切れ良い三味線の演奏を鑑賞しました。

ギター奏者のアンティさんは特に激しく反応し、大量に飲み干したアルコールも嘘のように熱心に座長から三味線指南を受けておりました。こんなステージ外の交流も今回のコラボ公演の素敵な副産物。アーティストの彼等の前に「言葉の壁」はありませんでした。


 

最後に

フィンランド楽団の日本遠征はおふろcafé 湯守座のある三重県四日市市が終着点。奇しくも今回のコラボ公演が団員としての最後のステージになるメンバーさんもおりました。

おふろcafé 湯守座とは一体何屋さんでしょう?

温泉を中心にしてはいますが、ここには未知の出逢いや繋がりが生まれる可能性が息づいています。劇場を舞う役者に見惚れて立ち尽くす少年少女達がいました。彼らはただ親御さんに連れられて来ただけだったかもしれません。しかしこの場所は、訪れてくれる人達が世界にひとつだけのドラマに出逢える可能性をいつも提供しているのです。

この国境も人種も越えた今回のコラボ公演はそれを力強くありありと証明してくれました。この場所を守り育む事ができる自分たちに誇りを感じます。次はどんな出逢いが待っているのでしょうか? お客さまと共に体験できる未知の出逢いへの期待に胸が高なります。


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岡田悟一GOICHI OKADA

Department
(株) Kii company/天然温泉 おふろcafé 湯守座
Position
副支配人

「芸の道」と「サービスの道」をうろうろしながら歩いて来ましたが、湯守座に出逢い心底惚れたここに骨を埋めると決めました。
お風呂に入りに来た筈が気付けば舞台に見入ってる、そんな予測不能な未来との出逢いを『劇的』と呼ぶならば、この湯守座は文字通りの『劇場型温浴施設』。
そんな、良い意味で混沌としている「可能性の塊」のようなこの場所で数多の思いがけない出逢いを見届けつつ、高品質で安定したサービスと一度きりの胸高鳴る体験、これを共存させ提供できる場所づくりに貢献したい。

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