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みなさんこんにちは! 2025年4⽉1⽇にKii companyに⼊社しました岡⽥悟⼀です。普段は三重県四日市市にある「天然温泉おふろcafé 湯守座」で劇場⽀配⼈とカフェの店⻑代理を務めています。7⽉2⽇、3⽇と1泊2⽇の⼤阪視察ツアーに行ってきましたので、この濃ゆい2⽇間をレポートにまとめてご報告させていただきます!
店舗ごとに様々なコンセプトで展開している「おふろcafé」ですが湯守座のコンセプトは、ずばり「浮世デイトリップ」。⽇常と⾮⽇常の境界をまたいだ⽇帰り旅⾏体験をテーマに、おふろ、カフェ、カプセルホテル、マッサージ、マンガ、雑誌、ボードゲーム、ツリーハウス、リラックススペース、コワーキングスペース、仮眠ゾーンと、来館した⽅が思い思いに過ごし⽅を選んで、ちょっと⽇常から抜け出せる場所になっています。加えて湯守座の最⼤の売りである⾒事な造りの劇場で繰り広げられる「⼤衆演劇」や「アイドルステージ」、さらにアクティビティとしての「縁⽇」にも⼒を⼊れてます。
この「⼤衆演劇」と「縁⽇」をより豊かなコンテンツにするために湯守座⼀同知恵を絞っているわけですが、社⻑の宮本さんいわく、
「まず100の体験を積んでそれからだ!」
これを社内では「100店行脚(あんぎゃ)」と呼んでいます。⽐較対象や優劣の物差しを得るためには、実際に⽬で⾒て⼿で触れて⾃分に経験の引き出しを蓄積する、そこで初めて議論や具体的なビジョンの伝達を仲間達と繰り広げられる。何よりも現地での実際の体験は web上のデータやペーパーの⽂字からは知り得ない意外な発⾒や閃きををもたらしてくれるという考え方です。
この考え方のもと、⼊社したての私や意欲的な若⼿社員達を引き連れて⼤衆演劇や縁⽇が盛んな⼤阪への視察ツアーを組んでいただけたわけです。さぁ、いざ⼤阪へ!
そばに縁⽇、⼤衆演劇、サウナと盛り沢⼭の⼀⽇⽬!
⼤阪に到着してまずは腹ごしらえ! と⾔いつつちゃっかりおそばも研究、夏から湯守座のカフェで「越前おろしそば」をお出ししてますので美味しいそば屋も抜け⽬なくチェック。「へいぞう蕎⻨」さんで「越前おろしそば」をいただきました。ストレートに麺と薬味の旨味が絡む涼しげで夏にぴったりの⼀品。こちらでは⾟味⼤根のアクセントが、麺のほのかな⽢味をより⼀層引き出していましたね、美味しく完⾷!ごちそうさまでした。
そして“麺へのこだわりと薬味のアクセントでの差別化”というヒントもお持ち帰りです。
腹を満たしてやって来たのは「⼊⾈温泉」
外観は昔よく⾒た町の銭湯なのですが中に⼊ると綺麗にリノベーションされてフィンランドの気配も漂うサウナとととのいスペースも完備されていました。独特の縦⻑なスペースを使った打たせ湯や間接照明を巧みに使った暗め設定のととのいスペースが印象的で、外観とのギャップもあって楽しく空間の使い⽅の着想を得られるおふろ体験になりました。
続いてやって来たのは「⼤阪新世界」
通天閣のお膝元で⽬を引く派⼿な看板がずらり! 射的に輪投げ、このお祭り感はまさに「縁⽇」。競合店だらけの界隈だけあって、テナントごとに様々な⼯夫が施されており湯守座に持ち帰れるアイデアがたくさんありましたね。
新世界では⼤衆演劇界の有⼒な興⾏主さんに挨拶もさせていただき、劇場⽀配⼈としての⾃分の仕事もいよいよ本腰を⼊れて掛かる覚悟ができました。のぼり旗はためく「朝⽇劇場」。そこから梅⽥に移動してビルディングの中に⽴派な劇場を設えている「梅⽥呉服座」も視察させていただき、あらためて劇場側の制作協⼒体制の重要さを感じました。
劇場という芸を⾒せる「場」は、劇団や役者とお客さんを引き寄せ出逢わせる「場」でもあります。湯守座は専⽤劇場とは業態が違い、お芝居⽬的ではない⽅もたくさん来館されます。おふろ上がりにちょっと、家族で⾷事のついでに、カップルが興味本位で、この当初想定していなかった未知の出逢いを演出できるのは“センター”と呼ばれる湯守座のような複合型温浴施設の醍醐味ではないでしょうか?
⽇も落ちて、本⽇のお宿となる「ニュージャパン梅田」に到着
複合温浴施設からコリアンタウン、健康ランドと⼆⽇⽬もボリュームたっぷり
明けて朝⼀番から同じくカプセル付きの複合温浴施設「サウナ&スパ⼤東洋」へ
こちらもビルの中で多層階に渡って施設があり、サウナが温度別であったり、クールダウン⽤の 0℃設定「ペンギンルーム」もあったりでニーズに応えられる幅が広く設けられていました。温泉内なので写真はありませんが、ぬるめの⽔⾵呂にリクライニングチェアが設置されており、⽔中で椅⼦に座って窓から陽光を感じられたのはとても新鮮である種のカルチャーショックでした。
ところ変わって「空庭温泉」
安⼟桃⼭時代をコンセプトに和のテイストで統⼀されており朱塗りの橋や広⼤な敷地を使った空中庭園、充実した縁⽇のアクティビティなど来た⼈を飽きさせない造りになっていました。いい⼤⼈でも射幸⼼をくすぐられ、気付けば夢中になっているアクティビティとしての「縁⽇」は、⾮⽇常を掻き集めた湯守座に正に打ってつけだなとあらためて感じました。
続いて訪れた鶴橋の「コリアンタウン」
湯守座がこの夏「韓国フェア」を展開している事もあり、イメージ共有や発⾒を⽬的に組んでいただけました。ハングル⽂字で彩られた様々なテナントからは異国情緒が漂い、この⼟地が持つ活気と⽣活感、魅⼒的な商品の数々には多くの刺激を与えてもらえました。この空気感や肌で感じる空気感、実際に現地に来なければ味わえない貴重なものをお持ち帰りさせていただきました。
視察最後の⽬的地は「⼋尾グランドホテル」
湯守座のようないわゆる“センター”と⼤規模なホテルが隣接している場所。劇場施設や売り出し⽅に⼒を⼊れていて情報量の多さは⼤衆演劇を求めて来る層のニーズにはガッチリハマるだろうなという印象で、ここでもセンター、劇場側の「制作」の⼤切さを実感しました。
さいごに
“くいだおれ”を地でいく濃ゆい1泊2⽇⼤阪視察ツアーでした。この⽂章を書くにあたって、短い時間に多くの刺激を得たので記憶が混同していましたが混沌とした記憶の海を紐解いていくとやはり次第に浮き上がり甦ってくるのは⾁体、感覚、五感で得た「体験」でした。
さらには、宮本さんや仲間達とこの「体験」を「共有」できた事がやはり⼤きかったと思います。湯守座はおふろやお⾷事、リラックススペースという個々のコンテンツもさることながら、浮世を少し離れて⾮⽇常を「体験」していただく場を提供する事に重きを置いています。お⼀⼈でいらっしゃる⽅もリラックススペースで館内着に着替えた他のお客さまを⾒れば、⾃然とリラックスを共有するでしょうし、劇場空間に⾜を踏み⼊れれば演者と観客として同じ時間と芸を共同体験する事ができます。お知り合いとご⼀緒だったりご家族連れでいらしている⽅はさらに述べるまでもないでしょう。
「良き体験を提供したければ良き体験を積め!」
今回の視察では、⾔外に宮本さんがそのポリシーを伝えてくれたと思います。何よりあーでもないこーでもないと笑って話して垣根無い1泊2⽇を⼊社したての私に「体験」させてくれたkiicompany という会社の⽂化に、その社員である事の誇りと嬉しさをあらためて感じています。
この体験をもとにお客さまへ提供するサービスをさらに向上させたい、という思いが⾃然と沸いてきています。どうぞご期待ください。