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〜三重県四日市市にある天然温泉ユラックスへ行ってきました〜

武藤崇之

働きやすい職場とはどんな職場だろう。

誰でも一度は、ふと考えたりする。
単にお給料の問題だけではなく、そこで一緒に働く仲間や環境が働く個人にとっては大切になってくる。
今回、僕が三重県へ出張して出会ったのは、なんとも、ゆったりとした家族のような温かい人たち。

三重県 四日市

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四日市は東海道五十三次の43番目の宿場である。
大正時代は、紡績業で有名な町となり、昭和の時代ではコンビナートから出る黒煙による公害が発生した町として有名。最近ではそのコンビナートの夜景がとても綺麗で観光スポットとしても人気で、四日市の象徴ともいえる存在になっている。
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僕自身四日市に訪れるまで、小学校時代(神童と呼ばれていた頃)の社会の授業で「四日市はコンビナート」と教わった浅識しかなかった。

天然温泉ユラックス

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僕が出張に来た理由は、僕の勤める「株式会社 温泉道場」が2月1日より「天然温泉 ユラックス」を子会社化し、一緒に働くことになったからである。

「温浴施設展開の温泉道場、旅行業に参入 三重の企業から事業買収」

と日本経済新聞のwebニュースに載っていて、ちょっとびっくりした。買収ってなんか言葉の並びが少し強引なように感じたからだ。ユラックスの従業員の方々は、どんな人たちなんだろうと思い、今回会いに行ってきました。

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「ここの施設のモノ、人、温泉、演劇、全てが大好きです」

そう言って、目をきらきら輝かさせながらお話をしてくれたのは、舞台・芸能担当の柿市さん。柿市さんは、今年で天然温泉ユラックスに努めて17年目を迎えるという。
普段はフロントでの接客やビンゴ大会、大衆演劇の手配、準備などのイベントごとを主に担当している。

「なんというかスタッフが家族みたいな感じで、働いていて楽しいです」

と関西弁の優しい口調で話してくださる。柿市さんは、特に担当されている大衆演劇が大好きで

「役者さんとの距離が本当に近くて、是非多くの人に、大衆演劇という日本の文化を体験して欲しいです」

と話してくれました。柿市さんと話していると「実家かな?」と思うくらいゆったりとしてしまいました。

ここ天然温泉ユラックスは何と言っても大衆演劇が有名だそう。僕は歌舞伎とか能は見たことがあるのですが、大衆演劇は見たことがなくどんなものなのか気になっていました。調べてみると大衆演劇は江戸時代から続く庶民の娯楽だそうです。現代の大衆演劇の形は時代に合わせて少しずづ変化はしているものの、江戸時代の庶民が楽しんだ”エンターテイメント”を間近で観れるとなるとロマンを感じます。


次にお話を伺ったのは、広報や総務を担当している永井さん。
ユラックスは永井さんから見てどんなところかを尋ねると少し笑いながら

「お芝居、舞踊・歌謡ショー、地元歌手のショーなどの催し物もあり、温泉付四日市の公民館のような親しみやすいところ。お客さまが帰られる際に、楽しかった~、また来るね!とか、ここのお風呂が一番やわ。と声をかけられた時は素直に嬉しく、幸せを感じます。」「中にはわがままなお客さまもいますが、ユラックスを愛しているからこそで、逆に愛おしいと感じます」

と優しい瞳で教えてくれました。まるで話しながら、いつもの常連さんのことを思い出しているように見えました。

15種のお風呂

「この前、おふろcafé 白寿の湯とbivouacにいかせてもらいました!!すごい勉強になりました!!一緒に働くのが楽しみですわー!!」

と明るい声で話しかけてくれたのは、なんとも笑顔が素敵な坂本さん。坂本さんはお客さんとしてユラックスに通っているうちに、ここで働きたいと強く想うようになり、入社を決めたそう。ニカッと笑うたびに細くなる目がとても印象的で、お客様からもすごく愛されていそうな印象を受けます。そして

「お風呂、案内しますよ」

と僕を浴室に案内してくれました。
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ユラックスは、全部で15種類のお風呂があり、窓から差し込む光が浴室内に広がりとても開放感があふれています。
お風呂場はキラリと光るタイルが眩しく、清潔感にあふれていて、とても気分がいいです。
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浴室内をぐるっと見て回った後、坂本さんは「かま風呂みてみます?」
と僕をかま風呂へ案内してくれました。

名物 かま風呂

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かま風呂とは、巨大なかまくら型の竈の中に入り蒸気浴を行うお風呂です。古くは平安貴族たちが愛用し、日本のお風呂の原型と言われる日本古式の湿式の蒸風呂(サウナ)らしく心臓と筋肉に負担を与えず、新陳代謝、血行促進、発汗作用が期待できるそうです。最近サウナを勉強している僕は、

「サウナを語るなら、かま風呂を経験しなきゃ!!」

という心意気でしたが、この日は清掃日ということでかま風呂の清掃を見せてもらいました。(ある意味レアです)

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「すごい蒸気でしょ。カメラ大丈夫?」

と坂本さんはまるで実家のお兄ちゃんのように優しく話しかけてくれて、笑いながらせっせと掃除をしていました。坂本さんと話していると自然と笑い声が溢れて、なんとも気持ちのいい時間をすごしました。

浴室見学後に売店で妻にユラックス土産を選んでいると板倉さんに出会いました。
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普段はフロント業務や売店商品の販売を行い、現在入社4年目を迎えるそうです。仕事については

「現場の業務がメインなので、お客さまとの直接の関わり多く、距離が近いんです。それに、まるで家族みたいな温かさや距離感がスタッフ同士にあるみたいに感じます」

とまっすぐな目線でお話しをしてくれました。売店を整理している姿を見て、本当に仕事に対し真摯に取り組んでいるように見えました。

そして、途中途中でちょっかいを出してくる坂本お兄ちゃん!!
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家族のような職場

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今回1日中ユラックスに居て、自分の家族やおじいちゃんやおばあちゃんの事を多く思い出しました。それはきっと天然温泉ユラックスのお客様、スタッフが家族みたいな温かさを持っているからだと思います。
僕の祖父母がまだ生きていたら、一緒に温泉入って、大衆演劇見て、畳でご飯食べてと…大切な家族との思い出がたくさん作れる場所だと感じました。うまく言葉にできませんが、来て見て感じると「家族」という言葉がジワーとしみ込んできます。

今回はここまでですが、また近いうちにユラックスへお邪魔したいと思います。
それでは。

武藤崇之TAKAYUKI MUTOU

Department
Position
クリエイティブディレクター

クリエイティブディレクター/2018年 Gooddesign賞を受賞//埼玉県ときがわ町在住

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