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【温泉道場 ×Kawangwoon University】韓国の学生とフィールドワーク型研修を実施しました@横瀬町

西村奈祐

こんにちは! OPark OGOSE所属の西村奈祐(にしむらなゆ)です。今回は、2026年1月に実施したKawangwoon Universityとのフィールドワーク研修の様子をご紹介します。

その前に少しだけ西村の自己紹介を挟みます。
2025年4月に温泉道場へ入社。学生時代は韓国の文化や語学に興味を持ち、大学を休学し半年間の語学留学をしていました。きっかけは、学生時代に親しくなった友人が韓国の方だったこと。「彼女の言葉を理解したい」「韓国語を通してコミュニケーションを取れるようになりたい」という思いから留学を決めました。

そのため、K-POPやアイドルはあまり詳しくありません。K-POPファンの皆さま、すみません……。西村はどうしてもアイドルの話になると知識が追いつかないのです。

さて、話はずれましたが、留学していた経験もあり、今回韓国の大学との研修に参加させていただきました。まだ新卒1年目のひよこですが、貴重な経験をたくさんさせていただいています。そんな1年目の目線から今回の研修の様子をご報告いたします。

はじめに

温泉道場では、人材育成・文化交流を軸に、地域活性化もテーマに含めた人事交流を目的として、昨年4月に韓国のKwangwoon Universityと包括連携協定を締結しました。

日本は、少子高齢化や人口減少といった構造的な課題に世界に先駆けて直面する「課題先進国」です。なかでも、私たちが事業を営む秩父湯元 武甲温泉(以下武甲温泉)、そして横瀬町は、そうした課題の最前線ともいえる地域にあります。企業と町の人々が連携し、限られたリソースの中で地域の未来をつくろうとするこの取り組みは、やがて世界各地が向き合っていく課題に対する、一つの実践モデルでもあります。

そしてそれは、韓国にとっても決して他人事ではないテーマです。限られたリソースの中で、いかに未来をつくっていくのか。その「課題先進国・日本」の現場を、学生さんたちに体感してもらいたい——そう考え、今回の取り組みを進めてきました。

今回の研修では、実際に地域に入り込み、そこで起きている課題や挑戦に触れながら、学びを「体験」として持ち帰ってもらうことを目指しています。3泊4日のフィールドワーク型の研修は温泉道場でも初めての試み。ドキドキしながら当日を迎えました。

Day1|ようこそ横瀬町へ

いらっしゃいのソンムル作り

まずはお迎えの準備! 同じく新卒一年目で同期の渡邊さんと小野里さんに手伝ってもらいながら学生さん達に配るお土産作りを行いました。ソンムルとは、韓国語で「プレゼント」「贈り物」を意味する言葉です。
おふろcaféオリジナルのお箸と手ぬぐいをラッピングして、お土産セットの完成。お箸には『日本と韓国を繋ぐはし(橋)になる』という意味を込めて一つ一つ包みました。

受け入れ・オリエンテーション

初日の受け入れには、同期の新卒1年目メンバーが集まってくれました! 普段はそれぞれの店舗にいるので一緒に働いていなくても、こうして集まると心強いのが不思議。

せっかくなので韓国式の掛け声で気合をいれます。
「하나 둘 셋 화이팅~!」(1・2・3 ファイトー!)

総勢30名の学生さんを乗せたバスが到着しました!

到着後は研修のオリエンテーション。今回の研修で行う課題を学生さん達にお伝えしていきます。

課題は「横瀬町&武甲温泉で韓国人観光客を誘致するためのフィールドワークプレゼンテーション(キャッチコピー)作成」。横瀬町や武甲温泉について、実際に見て触れた感じた課題や魅力を、最終日にプレゼンとして発表していただきます。

懇親会

韓国からはるばる横瀬町へようこそ! という気持ちを込めて、懇親会を開催しました。温泉道場社長の山﨑さんの乾杯でスタートです。

韓国の学生さんたちをてんこ盛りの大きなお鍋がお出迎え。これでもかと料理が運ばれ、お腹も心も満たされます。

今回研修に参加する学生さんたちの中には、日本語が話せる方もちらほら。受け入れに参加した温泉道場の1年目のメンバーは、年齢が近いこともあり共通の話題もたくさんあったようです。K-POPだけでなく、日本のアニメやドラマで盛り上がるシーンもありました。

一方、西村は大学教授の席へ。お鍋のとりわけをしようとおたまに手を伸ばすと、「レディーファーストだよ」とキム教授におたまをとられてしまいました。手持ち無沙汰になってしまったので、味噌きゅうりをお勧めしました。初日ですが、たくさんの方と打ち解けることのできた時間となりました。

Day2|研修・フィールドワーク・グループワーク

秩父湯元 武甲温泉ってどんなお店?

研修2日目は武甲温泉の支配人、鶴見さんの授業から始まります。武甲温泉の歴史や魅力、お店を運営する上で大切にしていることなど、レクチャーしていただきました。

講義のあとは、武甲温泉併設のキャンプ場を巡ります。温泉道場では、経営の難しくなったおふろやさんや宿泊施設の再生事業を中心に取り組んでいます。「自分たちでお店を作る」ということを大切にしているので、働くメンバーそれぞれが得意なことを生かしながら、魅力的な空間を作っているのです。

横瀬のまち歩き

さらに、武甲温泉を飛び出して、横瀬町をまち歩き。横瀬町のお店や観光名所のフィールドワークをしていきます。目の前には、どーんと大きな武甲山が現れ、学生さんたちを迎えてくれました。

木の素材が特徴的な「Area898」は、横瀬町民による横瀬に関わる人たちのためのコミュニティ・イベントスペース。放課後に子供たちが遊びに来れる居場所として、会議やコワーキングスペースとしても利用されています。

置かれている机やいすは、学校の学習机のようです。使われなくなったものを持ってきたのでしょうか。ついつい学生に戻ったような懐かしい気持ちになります。

地域資源を活用してクリエイティブなモノづくりを行っている「TATE Lab.」も見学させていただきました。「Area898」2階に併設されています。武甲温泉の装飾の木材加工もお手伝いいただいています。

ここでは、横瀬町役場の田端さんより、横瀬町の概要や地域課題についてお話をしていただきました。田端さんは横瀬町の地域活性に関わる方のひとりで、生まれも育ちも横瀬町とのこと。エリアの説明ひとつひとつに熱がこもっていて、町への想いが伝わってきます。

あしがくぼの氷柱

横瀬の冬の名物といえば、氷柱! 電車に乗るため、歩いて横瀬駅まで移動します。

横瀬駅に到着。
売店でたくさんのお菓子を手に取っていたのは、キム先生とイ先生。お昼に食べた秩父名物・味噌ポテト味のポテトチップスを、まさかの大人買いです。なんでも生徒たちがお腹がすくだろうからとのこと。

「先生! 電車があと3分で来るそうです!」と声をかけると、 「おつりはいらないから!」と言い残し、颯爽と駆けていきました。生徒さんへの愛が伝わりますね、思わず「かっこいい…」と感じる瞬間でした。


電車に揺られ、芦ヶ久保駅に到着。まだ雪がたくさん残っています。それはもう芦ヶ久保駅の寒いこと寒いこと。体感気温はマイナス5度です。

写真だけでは伝わらないのですが、寒いんです! とにかく!

10分ほど歩いて会場に向かいます。寒さと疲れで元気のない学生さんもぽつりぽつりと増えてきたところ、、ついに見えてきました! 巨大な氷柱! 先ほどまでの寒さが吹き飛ぶほどの、美しい景色。

毎年1月中旬から2月下旬にかけて開催される「あしがくぼの氷柱」。そもそも氷柱とは、水がしたたり落ちる中で、棒状に垂れ下がってできた氷の柱のことです。あしがくぼの氷柱は地表についた氷の上に水を徐々に掛けて、何日もかけて少しずつ上に育てていきます。

私もこの機会に、初めて氷柱を目にしました。当初イメージしていたスケールをはるかに超える景色。写真や映像では何度も見ていましたが、実際に目の前に広がる氷の造形は想像以上で、その静かな迫力と美しさに、思わず見入ってしまいました。

「あしがくぼの氷柱」は、横瀬町の町民の皆さんが水を撒いて作り上げる、手作りの氷柱です。しかし、ここまではまだ序の口。 「あしがくぼの氷柱」は、夜になると美しくライトアップされるのです。

「3・2・1……ライトアップ!」

みんなの掛け声とともに、幻想的な氷柱がお披露目されました。思わず、あちこちから歓声が上がります。

幻想的な音楽と共にライトアップする氷柱に思わずうっとり。

なんとこの日は今年のライトアップの初日で、氷柱の点灯式も開催されました。富田町長・井上副町長からも、「あしがくぼの氷柱」が生まれるまでのお話がありました。

もともとこの会場は山の日陰に位置しており、大変寒いことで知られていました。とても寒いためお客さまが来なかったのですが、水を撒いて作る氷柱を作ったところ、徐々に観光目的の方が集まり冬の風物詩として知られるようになったのです。マイナスだったものをプラスの観光地に変えていく取り組みが素敵です。

あたりもすっかり暗くなり、寒さもピークに。山の少し麓を登ると、休憩所が見えてきました。そこでは、なんと甘酒と横瀬町の特産品「和紅茶」の無料配布が。

点灯式の日ということもあり、地元のお母さんたちが特別に、体が温まる飲み物を用意してくれていました。西村はお米の入ったほんのり甘い甘酒が大好きなので、ぜひ韓国の学生さんにもこのおいしさを伝えたい…! 「ノンアルコールの日本のお酒だよ」と伝えながら、初めての甘酒をおすすめしました。

飲んでみた学生さんからは、「マッコリに似ているけれど、もっと甘くて暖かく、韓国にはない飲み物。おいしい!」と言ってもらえて嬉しかったです。

寒い中をたくさん歩いて体が冷えたので、一日の終わりに武甲温泉で冷えた体を癒します。体を温めるのにはやっぱり温泉が一番ですね。

怒涛の2日目、本当にお疲れさまでした。明日は、いよいよ最終発表です。

Day3|学生たちの本気のプレゼンテーション

プレゼン準備 グループワーク

ついにプレゼン発表当日。プレゼンも武甲温泉で行います。学生さんたちは朝から広間に集まって、プレゼン作成に全集中。6つのグループに分かれて準備を進めていきます。どのチームも気合が入っているようです!

当日は富田町長・井上副町長にもお越しいただきました。

学生さんたちは、限られた準備時間の中で多くの情報を整理し、説得力のある提案をまとめてくれました。実際のデータをもとにターゲット像を細かく分析するチームもあれば、SNSを活用し、なんと実際のアカウントまで作ってしまうチームも。レベルの高いプレゼンに、温泉道場のメンバーも思わず聞き入ってしまうほどでした。


最終プレゼン 結果はいかに!

全6チームがプレゼンを終え、いよいよ結果発表! 富田町長・井上副町長、温泉道場メンバーが講評していきます。

今回の課題は、「武甲温泉への「韓国人観光客誘致」に関する具体的な解決策(キャッチコピーを含む)の作成」。横瀬町の課題や韓国と日本文化の共通点、ビジネスとして再現性など、様々な視点からフィードバックをいただきました。


ドコドコドコ……(セルフ・ドラムロール)……
じゃん!!

見事1位を獲得したのは、チーム6番! おめでとうございます!!
2日目のフィールドワークを活かしたビジネスモデルの作りこみが特に光っていました。最後は、富田町長・井上副町長もご一緒に、記念撮影を行いました。

3日間のお疲れさま会

「発表お疲れさまでした! 乾杯!」専務取締役の白石さんの合図で、お疲れさま会がスタートしました。グラスを手に、あちこちで「乾杯!」の声が響き、会場は一気に和やかな雰囲気に。言葉は通じなくても、各テーブルで翻訳アプリを駆使しながら会話をする様子にほっこりします。



最後の夕食は、見ての通りとっても豪華。刺身に唐揚げ、エビフライ、さらにお鍋まで付いた武甲温泉の宴会コースです。研修中に、毎日おいしいご飯を用意してくださった武甲温泉のみなさん、連日にわたるお食事の準備、本当にありがとうございました!

学生さんたちに「お酒、飲み過ぎないように気をつけてね〜」と声をかけていたキム先生。ですが、先生…お顔が赤いですが、大丈夫ですか……!? 日本の生ビールは韓国と比べてコクがあって美味しいんだとか。さすが、韓国の方はお酒の強い方が多いようです。

ここで富田町長から秩父のいちごのプレゼントがありました。地元の農家でとれた「一番果(いちばんか)」を特別に持ってきてくださいました! いただいたのは、埼玉県のブランドいちご「あまりん」。糖度が高く甘い香りが特徴です。採れたてのいちごはやはり違いますね! 思わず笑顔になってしまう美味しさです。

宴もたけなわ。お皿がからっぽになると、少しずつお別れのムードが漂います。学生さんたちともすっかり仲良くなった様子の星さん。 「みんな私のトンセン(年下の兄弟)だよ〜」と、にこやかに話していました。「韓国に来るときは連絡してくださいね!」 そんなやりとりを横で聞きながら、「ああ、これが最後の夜なんだな」と感じる、印象的なひとときでした。

最後に

横瀬町とKawangwoon Universityを中心とした交流を、3泊4日にわたる研修を無事に終えることができました。

地域とのつながりを軸に進んだこの研修は、大学・自治体・企業の3つの機関が連携しながら、「地域を沸かす」というテーマに向き合った時間でもありました。今ある資源をどう活かし、どのように発展につなげていくのか。韓国の大学との合同研修は、私たちにとっても多くの刺激と学びのある時間となりました。

机上だけでは得られない、実際に町を歩き、暮らしの中で感じた空気感や人との出会い。この経験が、これからの未来につながる一歩となっていれば嬉しく思います。

皆さまを乗せたバスをお見送りする一枚。名残惜しさが伝わる写真とともに、このブログを締めくくります。

西村奈祐NAYU NISHIMURA

Department
(株)温泉道場/BIO-RESORT HOTEL&SPA O Park OGOSE
Position

幼いころからものつくりが好きで美大に入学し、癒しをテーマに作品作りする。
大学3年で就活を始めたものの、社会に出る前にもっと多くの経験を積みたいと思い、4年生になる前に大学を休学し韓国へ語学留学をする。
復学後に株式会社温泉道場に出会い、身体も心も癒せる空間作りをしたいと感じ入社をしました。

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