こんにちは。温泉道場の馬部です。
今年も、ときたまひみつきちCOMORIVER(以下「コモリバ」)にて、ときがわ町でエストニア文化を体感する「エストニア夏至祭」を開催しました。
コモリバには、エストニアの職人の手仕事によって作られたアウトドアサウナ「イグルーサウナ」があります。このサウナを中心に、館内でエストニアの衣食住を楽しめるというイベントを2年前から開催しています。
「エストニア夏至祭」の期間中には、ご宿泊のお客さまがエストニア料理を作れるワークショップや、コモリバの河原で飛び交う蛍の観察を楽しめるイベント「蛍の夕べ」が開催されました。
売店にも、ビールや雑貨をはじめとしたエストニア製品がずらりと並びます。
エストニア大使がご来訪
6月24日には、駐日エストニア大使のヴァイノ・レイナルトさまをはじめ、約30人の日本にお住まいのエストニアの方々にご来訪いただき、ときがわ町のはからいにより「エストニア大使ときがわ町ご来訪歓迎セレモニー」が開催されました。
セレモニーでは、ヴァイノ・レイナルト大使、ときがわ町の渡邉一美町長、そして温泉道場の山崎さんからのご挨拶が。
まず、渡邉町長からは、来てくださったことへのお礼とともに、ときがわ町について紹介いただきました。日本にも、エストニアの「夏至祭」と同時期に行われるお祭りがあります。それが「夏越の大祓」。一年の前半を健やかに過ごせたことを感謝するとともに、罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する行事です。実際にときがわ町でも毎年行われているこの「夏越の大祓」と、エストニアなどの北欧諸国での行われる「夏至祭」の共通点についてお話しいただきました。そして、記念品としてときがわ町の名産品のプレゼントが。ときがわ町産の山椒と山椒おにぎり、「木のまち」ときがわの木を使用した積み木やコースター、今年ときがわ町にオープンしたブルワリー Teenage Brewing の生ビール。
レイナルト大使からは、セレモニーとイベントののお礼とともに、こんなコメントをいただきました。
川と森に囲まれたコモリバの環境は、エストニアの環境と似通っている。そして夏至祭は、エストニア人にとって一年のうち一番大きなお祭りのひとつ。そのため、多くのエストニア人にとってコモリバで夏至祭に参加するのは、祖国から遠く離れた場所でも故郷を感じられる時間だと。日本に約120人いるエストニア人コミュニティの中で、だんだんとこの夏至祭は知られるようになり、多くのエストニア人がこの時間を楽しんでいて、コモリバは、日本のエストニア文化のなかでもっとも重要な施設のひとつである。と。
山崎さんからは、今年で3年目となる「エストニア夏至祭」について、温泉道場の施設やサウナから地域をつなぐことができることへの喜びと感謝の言葉が。そして、レイナルト大使から、エストニアのはちみつやシードルのプレゼントをいただきました…!
セレモニーの最後には、コモリバの河原へ移動して「巨大焚き火」を囲みます。巨大焚き火は本場の夏至祭のシンボルです。ビールを片手に談笑しながら巨大焚き火を囲む様子は夏至祭そのもの。写真だと伝わりにくいかもしれませんが、大きさだけでなく、めらめらと伝わる熱気からも迫力が伝わります。
そして、ご飯とビールを楽しんだあとには、サウナで汗をかきながら、おしゃべりを楽しみます。
エストニア語と日本語が入り混じった会話や笑い声が聞こえてきて、とてもにぎやかでした。
人口一万人の町「ときがわ町」の、客室数全12部屋の小さな宿泊施設「ときたまひみつきちCOMORIVER」。そんな場所にエストニアの暮らしのワンシーンが存在しているのはなんとも不思議ですが、エストニアのみなさんがここで「故郷」を感じていることに、大きな喜びを感じます。
わたしたち温泉道場は「おふろから文化を発信する」を理念に掲げ、温浴施設、宿泊施設の運営を行っています。「エストニア夏至祭」はまさに、サウナを起点としてエストニア文化を発信するイベントになっているのではないかなと感じています。今後も温泉道場は、おふろやサウナを通じてさまざまな交流を生み、「地域を沸かす」ことに取り組んでいきます!