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【インタビュー】白寿の湯がどうして離職率が低いのか、という謎を解明したい!

温泉道場

こんにちは、メディア事業部の野村です。

今回は埼玉県神川町にある白寿の湯、支配人を務められている栗崎正人さんにインタビューをしてきました。七月十八日の連休、少し慌ただしい状況の合間を縫ってのインタビューでした。

テーマはパート・アルバイトの採用についてです。特に離職率の低さの謎を解くためのインタビューです。

社内では最も離職率が低く、約三十名程度いるメンバーのうち、ここ数年一桁以内(数名程度)しか退職しない、という謎の離職率の低さが定期的に会議でも話題になる職場、それが白寿の湯なのです。

その職場の支配人、栗崎さんは日頃どんなことに配慮して働いていらっしゃるのか、採用活動をされているのか、そんなことを知りたくてインタビューをお願いしました。ご協力いただき、ありがとうございます。

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❏インタビューの前に

私は元々求人広告会社で働いていました。そんな経緯もあり白寿の湯の募集は正直難しい条件だ、ということが想像できました。なぜなら埼玉県と群馬県の県境にあり、しかもローカル色の強い神川町のような地域での募集広告はコストのかかる紙媒体と地元採用に頼らざるを得ない。その反面、広告会社が提示してくるエリア設定ではコストパフォーマンスがよろしくない(一つのエリアでまかなえるはずが県境のために二つのエリアに掲出しなければ効果が半減してしまう=適正な効果を求めると二倍の広告費用が必要になる)など、悩ましい状態なのではないか、と推察していたのです。

そんな中、驚異の離職率の低さで「そもそも求人広告会社に頼らなくてもメンバーを確保」できていた栗崎さんが最近は定期的に募集広告を掲出するようになりました。その理由をキチンと把握したい、という狙いもあります。ちょっと堅苦しい話の部分もありますが、栗崎さんが支配人として、職場でどんなことを大切になさっているのか、が垣間見えたインタビューとなりました。

❏インタビュー:支配人・栗崎正人さんが大切にしていること

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[野村]どうして今まで広告をつかわなくてもよかったのですか?

[栗崎]今まで積極的に広告を打たなくてよかったのは、身近なところではたらく場所がなくて、問合せが自然に入ってきていたというのは、あると思うんです。

[野村]いわゆる、需要と供給の問題ですね。

[栗崎]あと、温泉道場という会社が求めるもの(マインド)がしっかりあるので、メンバーに求めるものも絞られていると感じます。それが結果的によいチームワークや、離職率の低い要因でもあると思います。

[栗崎]ところが最近はその需要と供給のバランスが変わってきているように感じます。(この辺りは)車がないと生活できない。そうすると群馬県の藤岡とか本庄とかに工場ができてくると、自然と人が(車を使って)市外に流れてしまっています。最近はそういった群馬県の工場での仕事に温浴施設ではたらくような方が流れてしまっている印象をもっています。

[野村]そうなんですね。

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[野村]マインドのお話になりましたが、応募してくれた方でマインドが合わないと感じることは、具体的にありますか。

[栗崎]あります。挨拶の仕方、第一印象で大体(白寿の湯の職場と)あう、あわないは自分自身で判断できるとおもっています。こちらの話をしっかり聞ける人、自分の思っていることしか言わない人、がいますよね。我を押し通す人と話を聞いてくれる人は見分けられます。例えば、厨房の募集では料理長クラスの人も応募してくれるのですが、今の職場にはあわないんです。厨房には今出来上がっている形があるので、キャリアを積まれた方(がもっている従来)の仕事の仕方、形があわないことがあるんです。例えばメニューについてもこのコンセプトで行こう、と(会社側が提示)しても自分の形をもった職人からすると、形を崩して会社側に合わせる人は意外と少ないんです。自分のスタイルを崩したくない、という人が意外と多いんですよ。料理人、職人気質の人はこの傾向が特に強いと感じています。仕込み、盛り付けでもその人のクセが出てしまう。お皿の色など、細かな部分まで。(別の例を出すと、)お店で使える皿は楽だから、こっちで。と(職人の方は)なるのですが、「いやいや、うちは本物を使いたい、プラスチックか陶器か、だったらうちは陶器を使いたい」となり、現状のメンバーとの溝が生まれてしまうんです。それを修正するのが難しい。

それであるならば、素直に仕事を教えてください、というスタンスのほうが大切だとおもっています。素直に楽しく仕事ができる職場であることがまずは大切なんです。

私にとってはよい環境、みんなで笑顔で働ける環境をつくることがまずは大切。

みんなで意見を出し合って、笑顔で職場にいられることが重要だと思うんです。

以前、初心者のダブルワークで働く方と、料理長をしていた方のお二人が面接にこられたのですが、結局初心者のダブルワークの方を選びました。それは間違いなかった。と今もおもっています。

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[野村]今のチームの中に馴染んで、力を発揮してくれる人が一番欲しい、ということですよね。では、チームワーク以外にほしい力をもった人材像はありますか?

[栗崎]繁忙期の流れ、厨房のキャリアを積んだ方でオペレーションの流れを改善することができる方がいらっしゃれば、とてもいいですよね。どうやったら改善できるのか、改善のフローを今いるメンバーとはいつも話し合っています。それ以外の視点、別の視点で改善できるアイディアを持った方なら、もっと嬉しいですよね。

[野村]実際、人が潤沢にいるわけではないので、柔軟性のあるオペレーションフローを考えるのは難しいですよね。

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[栗崎]そうですね、でも人が一人、忙しい時間に入ってくるだけで、自然とオペレーションが整う状況ではあるんです。それがバランスよく仕込みの時間を見極めつつ、オーダーの状況など、個別の対応を的確にこうしましょう、ああしましょう、という仕切るべき人(リーダー)はいるのですが、その人が現場に実務担当として入ってしまうと、(リーダーとしての仕事が手薄になり)仕切りきれなくなってしまう。そうすると、想定した(メンバー間の)動きができなくなってしまうんです。人数が足りなくなってしまうと、「思っていること」と「できること」のズレが発生して、(現場のリーダーは)悩みを抱えていると思うんですよね。自分も一緒に考えているんですけどね・・・。そこででてくるのは、「人がいればね」、という話題になるんですよ。

[野村]そうなんですね。今までのことを踏まえると現状求めている人材は(どちらかというと)キャリアがある経験豊富な方がほしい、というよりも経験が乏しいけれども積極的に、素直に仕事にむきあう、その姿勢や働きで職場を元気づけていけるような、そんな人が応募してくれたら、ということですよね。

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[栗崎]部署部署によってかわりますが、昼間できる人、夜できる人、土日もできる人(多種多様な人)が、バランスよくいると一番嬉しいですね。できれば土日ができる人がほしいとは思っています。現状は平日の昼間はなんとかなっているので。

[野村]先ほどの事例にもあったように、ダブルワークのような働き方、一つ仕事をもっていて、仕事の経験やチームワークを学びたい人が応募してくれたら、いい、ということですよね。

[栗崎]そうですね。

❏インタビューを終えて

30分程度、雑談を交えながら栗崎さんに今一緒に働きたいメンバーのイメージを伺ってきました。話の内容からも気付きがあったのですが、私が一番感じたのは

店舗責任者の方は現場の様々な立場の人のことを慮りつつ、求人広告を出しているんだな。

ということでした。

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限られた広告スペースの、限られたデータからはこういった求人広告が生まれる背景ってなかなか見えづらいものです。でも働くなら、お給与が頂けることはもちろんですが、

みんなで笑顔で働ける環境をつくること

を大切にしている責任者がいる、そんな職場で私なら働きたい、と思いました。

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冒頭で環境の要因を引き合いに出しておられた栗崎さん。私はそれだけが白寿の湯が求人広告に頼らなくてもメンバーが揃ってしまう原因では、やっぱりないんではないかと思いつつ・・・。謎は深まるばかりで、まだ解けていません。(笑)

ということで、タイトルの挑戦は未達成です。。謎が多い、白寿の湯です。

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