こんにちは。リクルートチームの葛西です。
リクルートチームでは、現在各店で活躍する支配人の皆さんにインタビューを行い、働き方や想いを発信しています。今回は埼玉県ときがわ町にある「昭和レトロな温泉銭湯 玉川温泉(以下、玉川温泉)」の支配人、加藤由美さんにインタビューを行いました。
飲食業界から転職し、支配人として、また教育担当として活躍する加藤さんの歩みと、これから挑戦したい未来についてお届けします。
温泉道場との出会い
ーー温泉道場に入社するまでの経緯を聞かせてください。
前職では焼肉屋の店長を10年間務めていました。焼肉屋さんって特別な日に行くことが多いと思うんですよね。そういう日に選んでもらえることが嬉しくて、思い出に残るような空間をつくれるのがサービス業の魅力だと感じていました。でも、自分ひとりだけでは全員のお客さまにそのサービスを届けることは難しい。そこで、一緒に働くメンバーと同じ思いを共有して、最高のサービスを届けられるように育成することが大事なんだと気づいたんです。
その気づきをきっかけに、転職活動を始めました。飲食業にこだわらず、人を育てるスキルが活かせる仕事を探していたとき、社長の山崎さんからスカウトメールをいただいて温泉道場を知りました。
実際に山崎さんとお会いしてお話させていただく中で、当時の温泉道場では「新卒メンバーが多く、育てる側の人材が足りていない」という課題があると知りました。それを聞いて、自分の経験が役に立ちそうだと感じましたし、メンバーの得意を生かす「長所伸展」の考え方にも共感し、温泉道場を一緒に盛り上げていきたいと思い、入社を決めました。

みんなで作り上げるお店に。支配人としての日々
ーー入社後、どのような仕事をしてきましたか。
おふろcafé bivouac(現おふろcafé ハレニワの湯)で副支配人を1年経験した後、支配人になりました。支配人として最初に取り組んだのが組織づくりです。自分ひとりが接客を頑張ってもお店は成り立ちません。だからこそ、「メンバー全員が同じ気持ちでお客さまへサービスを届けるにはどうしたらいいか」を考えました。
そのときに、サービスやクリンリネスなど役割ごとにチームをつくり、それぞれで改善点を出し合う仕組みを作りました。温泉道場では“ミステリーショッパー”という接客やサービス品質調査を実施しています。「おふろが清潔か」、「電話の受け答えはどうか」というように項目ごとに評価されるので、チームで話し合い、改善を積み重ねていきました。パートスタッフさんも巻き込んで、2週間に1回ミーティングを実施したり、一緒に考える機会を増やしながら取り組みを浸透させていきました。
その結果、2019年のおふろ甲子園で準優勝をいただくことができました。嬉しかったのは賞そのものよりも、「みんなで積み上げてきたことが形になった」ことです。社員メンバーだけじゃなく、店舗スタッフ全員で本気で取り組んだからこその成果だったと思います。

支配人×教育担当。現場とバックオフィスでの経験
ーー温泉道場の社員研修に携わったり、バックオフィスでの経験もあるかと思います。そのときについても教えてください。
「人を育てたい」という思いで入社したこともあり、自ら手を挙げて新卒研修の立ち上げにも関わらせていただきました。当時はまだ研修制度が確立しておらず、「温泉道場で働くために本当に必要なこと」を伝えていきたいという思いで、立ち上げから運用まで支配人業務と並行して3年間ほど伴走しました。
温泉道場では若手の新卒メンバーの割合が多いこともあり、店舗ごとに行う教育にばらつきがあることが課題でした。新卒メンバーが「いつか温泉道場から卒業して新しい環境にチャレンジする」となったときに、最低限の社会人スキルが備わっていないと大変ですよね。そこで、一般的な社会人マナーのスキルや、仕事にどう向き合っていくかといったマインド面を教えていく研修を作っていきました。
また、会社全体でバックオフィスを強化するタイミングと重なり、総務やHRの仕事にも携わるようになりました。現場から少し離れたことで、「自分たちが当たり前のように受け取っていたことは、実は誰かの支えで成り立っていたんだ」と感じるようになりました。たとえば、給与は毎月自動で振り込まれているように見えるけれど、実際は総務のメンバーが細かくチェックして、納期通りに手続きをしてくれている。採用も、毎年店舗に新卒メンバーが配属されるのは当たり前でなく、リクルートチームの努力があるから。店舗業務の背景を知ったことで、ありがたみが全然違って感じられるようになりました。
また、自分のお店だけでなく会社全体の数字を追うようになってからは、売上が良いお店の傾向や、そうでないお店の特徴などが見えるようになって、経営への理解も深まりました。一気に視野が広がった感覚があります。

玉川温泉で感じた、地域活性の役割
ーーハレニワの湯の支配人からバックオフィスの経験を経て、現在は玉川温泉で支配人を務めていますよね。現在の働き方はどのような感じですか。
玉川温泉の支配人になってから、「経営を続けること自体が地域活性につながる」ということを強く感じるようになりました。私は元々地域活性という切り口で入社したわけではなかったので、育てたメンバーが地域活性に関わっていってくれればいいな、と思っていました。
玉川温泉はとても地域密着型の店舗なんです。玉川温泉で働いていると、「この店がなくなったら困る人たくさんいるな」というのが肌感覚でわかります。毎週ビンゴやカラオケなどのイベントに来てくれている常連のお客さまは、お店に行くことが生活サイクルの一部になっています。玉川温泉がなくなったら、お客さまの日常を奪ってしまうし、人生を豊かにする一部を失ってしまう。そう思うと、絶対にお店を潰してはいけないと強く思いました。食堂の食材や売店商品なども、できるだけ地元のお店から仕入れています。町の小さな商店では、玉川温泉の売上が影響することもあるかもしれません。
また、玉川温泉のあるときがわ町は人口1万人程度の小さい町です。そもそも町内で働ける場所が少ないので、地域の雇用を守るという面でも、お店を続ける意味があります。
それとは別の側面で、玉川温泉やときがわ町に観光として訪れてくれる人を増やしていく必要があると思っています。町の人口が、5年後にはもっと少なくなってしまう。常連で足を運んでいただいているお客さまも減ってしまう。経営し続けるという側面で、これまで以上に広い範囲のお客さまにアプローチする必要があると思っています。「ときがわ町の観光といえば、玉川温泉!」と言ってもらえるような位置づけにしていきたいですね。

これから挑戦したいこと
ーー加藤さんがこれから挑戦したいことを教えてください!
やっぱり人を育てることが喜びなので、これまでの経験で得た教育スキルをビジネスに繋げていけたらと思います。温泉道場の研修ノウハウや部下の育成方法を、他の企業さまや地域で頑張っている人に教えたり、といった活動ができたらいいなと思っています。

ーー最後に、このブログを読んでいる方へメッセージをお願いします。
得意なこと、興味があること、好きなことがある人にとって、チャンスが回ってきやすい会社ではあります。「これがやりたい」とはっきりしていなくても、得意なことにチャレンジできる環境もあります。積極的に手を挙げる、自分のことを発信できる人が向いているんじゃないかなと思います。私も、「人を育てるのが好き」と言い続けてきたからこそ、いろんなことを任せてもらえたと思っています。でもその前に、店舗での信頼をしっかり積み重ねていくことが大事です。お客さまやスタッフさんとの日々のコミュニケーション、頼まれたことに誠実に取り組む姿勢。そういう積み重ねがあるからこそ、チャンスが巡ってきます。
特に支配人は、「どういう店をつくりたいか」「どんな支配になりたいか」が問われます。「こういう支配人になりなさい」と言われないので、自分で決めないといけないんです。判断に迷った時に 「こうしたいんです」と言い切れることが、温泉道場の支配人ではとても大切なスキルだと思っています。「こういう支配人になりたい」イメージを明確に持っている人には、すごくやりがいのある環境だと思います!

ーーありがとうございました!
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