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採用プロジェクトチームメンバーから採用責任者へ。温泉道場でデザインするキャリアとは

馬部桃花

現在の業務内容について

HR&カルチャー室の室長として働く小林佳奈さん。これまでのキャリアや今後の挑戦について、新卒3年目の馬部がインタビューしてみました。

ーー現在の業務内容を教えてください。

HRの分野は幅広く、評価制度の設計・運用や、組織図への反映を行っています。「HR&カルチャー室」という名前の通り、会社のカルチャーの発信も主として行っているので、社長の山崎さんのYoutubeや、本部長の白石さんの音声メディアの企画も担当しています。経営者やリーダーの方のメッセージを伝えるために、計画・実行をします。また、人事交流も担当します。県の職員の方などの受け入れを行うのですが、研修を0から作って、実行していきます。

「採用」については、新卒採用と中途採用という二軸があるのですが、採用計画の立案から実行まで責任者として携わっています。温泉道場の特徴的な採用手法として、「全員採用=一緒に働きたい人たちは自分たちで採用しよう」というワードの元に、人事部が採用を主導するのではなく、横断型のプロジェクトチームで行っており、計画に沿ったアクションをメンバーと一緒に行っています。

ーーどんなときに一番やりがいを感じますか?

もともと「人事」に興味がありました。経営者やリーダーなど、組織の中で「ブレーン」、つまり脳みその役割を担う人たちが、どんなことを考えて、どんなアクションをしているのだろう? ということが知りたかったんです。今は経営目標や、長期的なビジョンの背景を知った上でアクションを考えていくことができるので、そこにやりがいを感じます。

あとは、「ゲーム」のような感覚があって… HRの業務の中でも「採用」という面にフォーカスすると、結果が出るまでに数年かかるけれど、継続していれば必ず結果が出てくることが面白くて、攻略系のゲームをしている感覚です。

ーー「チャレンジ支配人」への就任、おめでとうございます。チャレンジするにあたり、どんな背景や心情のもと決意をされたのでしょうか。

「やるしかない」と思ったからですね。「新しいことをやってみたい」「まだ知らないことを知りたい」という思いはあったのですが、もともとは「支配人」という役職にはこだわりはありませんでした。「自分のなりたい姿」を思い描いた時に、役職という手段が必要だと思うようになりました。そういうわけで「やるしかないな」と思いました。その一方で、「気づいたらなっていた」という感覚もあります。

仕事をしているなかで、定期的に、崖から突き放されるような感覚になるときがあります。それが嫌いではなくて。できないと思ったことができるようになった瞬間が楽しいんです。「ああ、今度の壁はまあまあ高いな」と思いながら、必死に登っていく。それを繰り返していたら「支配人」の位置まで到達していました。

温泉道場について

ーー温泉道場に出会ったきっかけと入社理由を教えてください。

もともとおふろcafé bivouac(現 おふろcafé ハレニワの湯)のユーザーで、学生のときも利用をしていました。実は、音楽一筋だったので、世の中にどんな仕事があるか知らなくて… 消防士さん、看護師さん、お花屋さん… といった、小学生が知っているようなものくらいで。

「音楽は一度ストップして、社会に出てみよう」と思ったときに、知らないことを知ることができて就活は楽しかったです。でも、就活中に、「音楽で自分の基盤を作ってきて、それ以外自分には何もないかも」という思いがでてきて、自分の価値がないように思えてすごく疲れてしまった。

そんなときに、おふろcaféのおふろに入りながら思ったんです。「名のある仕事とか、スキルがどうとか、そういう選択肢を最初に選ばなくてもいいのかも」と。自分の好きなものとか、身のまわりのものから仕事を探してみよう。そういえばここのおふろは、どんな会社が運営しているんだろう…? と思ったのが、温泉道場との出会いでした。そういうことを意識しながら過ごしてみると、おふろやさんなのに浴室よりもおふろあがりの過ごし方に投資をしていることにも気づいて。Facebookでその週末に説明会を開催することを知ったので、行くことにしたんです!

イベントに参加したら、面白そうな人がたくさんいました。大人が楽しそうに、そして真剣に仕事のことと遊びのことを話していて。「なんかいいな、こういう大人になりたいな」と思って、温泉道場を選びました。

ーーHR&カルチャー室に来る前は、どんなお仕事をしていたのでしょうか?

昭和レトロな温泉銭湯 玉川温泉で3年間勤務をしていました。何をしていたかといわれると「全部」ですね。店舗運営にかかわることを一通りやりました。フロント業務、企画、経理まわりや、清掃、スタッフさんのシフト作りや、季節メニューを企画したりと… 2018年は、売り上げが一気に伸びた時で、とにかく毎日が忙しかったです。

そのときに、採用プロジェクトチーム(採用PT)にも参加していました。会社がどんなことを考えているのかということを定期的にインプットしていかないと、進む道に迷ってしまうので、それを知るためにも。あとは、おふろフェスの立ち上げにもプロジェクトメンバーとして参加しました。

ーー採用PTに入った時から、採用のおもしろさは感じていましたか?

はい。プロジェクトメンバーとして採用に携わっているときから、採用はとても面白いと感じていました。それから、自分ではその意識はなかったのですが「話すの得意だね」と言ってもらえて。説明会の司会や、面接のファシリテーターにチャレンジしたりしました。自分が得意なことが活かせる感覚もあり、とても楽しかったです。

ーー温泉道場に「自分の働き方は自分でデザインする」という考えがありますが、小林さんの温泉道場のキャリアにおいて、そういった面もあったのでしょうか?

あるかもしれないですね… プロジェクトの中で新卒採用の面接をやっていたのですが、店舗でもパートスタッフさんの採用面接をさせてもらいました。支配人に同席や、採用のマニュアルの更新をさせてもらったりと、やりたかったことを自分のものにしていきました。

ーー店舗から異動になったときはどんな違いがありました?

店舗とバックオフィスだと、本当に違いがありますね。何を大切にしているか、という部分は変わらないのですが、時間軸が異なります。たとえば店舗の中でイベントをするときの準備期間は、2カ月や3カ月くらいです。ただ、採用となるとそのスパンが2年や3年になってくる。長期的に考えて、自分のこともまわりのことも信じて、日々勉強しながら突き進む…というのは、大変な仕事だ、と気づきました。

ーーありがとうございます。逆に、「通じているな」と思う部分はありますか?

結局「人」という部分ですかね。イベントや面接のときに、参加者の方に「この人たちと一緒に働きたい」と思ってもらえるか。会場や設備面で協力してくれる店舗のメンバーに「大変だけれどしょうがない、手伝おう」と思ってもらえるか。それは、おふろ屋さんで働いているときに、「この人に会いたい」と思ってもらえるかどうか、という部分に似ているなと思います。

ーー店舗時代の生きている経験って、何ですか?

失敗経験です。チャレンジも失敗もたくさんしました。

たとえば玉川温泉では、制服の変更や映画祭など、たくさん企画をさせていただいて。野外上映会の企画時には関係各所に迷惑をかけるという大失敗もしました。いろいろな法律をクリアしていかないといけないことを初めて知りました。その時に、自分が失敗したことを上司が一緒に謝ってくれて、とても反省したし、事前準備の大切さを学びました。

たくさん失敗したし、今も失敗するので… 次は失敗しない。という思いで日々働いています。ただ、温泉道場には、失敗を歓迎する文化がありますね。むしろ、大きな怪我をしないようにするには、小さく転んで、リカバリーの方法を習得したほうがいいです。

 

温泉道場で叶えたい夢

ーー温泉道場で働くことを通して、どんな夢をかなえたいですか?

温泉道場にいる皆さんを見ていて、「感性」をお仕事に活かしているところがすごいなと思います。アーティスティックな部分を事業に活かし、事業として成立させるためにはどうしても売上・数字・結果の部分も大切になってきます。継続させるためのそういった基盤をしっかり持ちつつも、その人がいるから表現できる。そんな世界を実現したいなと思います。

個人的な夢として、仕事と学問とを、行ったり来たりできる環境を実現したいので、例えば社会人になった後に同時に大学に通ったり、一度留学に行ったりしてもいいなと思うんです。

アートの大学に通っているインターン生の方を受け入れたことがあったのですが、その時に言われた、「結局、ビジネスかアートか、どちらかしか選べない世界ですよね。」という言葉にとても共感してしまって。生きていくために、2つの選択肢のどちらかしか選べない苦しさがあるなと。でも、ビジネスの基盤や、「社会人」としてのスキルなどの必要な「何か」さえあれば、ビジネスとそれ以外を両立できる世界は作れると思うんです。

ーー難しいですよね。「文化をのこす、継続していくためにはお金が必要」ということに、私も社会人になってからやっと気づきました。

そう。大事ですよね。私も音楽をやっていましたが、プロになれる方は本当に一握りの世界です。当時の私も、「演奏する側」「講師」のどちらかしか選択肢がないと思っていました。でも、どちらかだけでも嫌だったのと、プロには到底なれない。だからこそ一度音楽から離れよう。とあの時は思っていました。

けれど、社会人になったときに「もっと選択肢があってもよくない?」と思って。今は離れたところに来てしまったけれど、外からルールを壊したり、自分が体現できる機会があればやってみたいです。それが自分の人生のなかで挑戦してみたいことだし、やらなければと思うことです。矛盾しているかもしれませんが、だからこそ今温泉道場に居るのだと思います。

ーーチャレンジ支配人として、達成したいことはありますか?

採用の目標はただの数値ではなく、未来をつくるための仲間集めです。未来のための種を蒔いている感覚なので、絶対にこの目標はクリアしたい。あとは、チームの仲間にも「はたらく力」を身につけてもらいたい。温泉道場を卒業しても通用するスキルを磨いていきたいし、皆にも獲得してもらいたい。そのことをチームのメンバーには伝え続けたいと思っています。「自立自走」が今年のテーマです。

記事を読んでくれた方へひとこと

ーー最後に、記事を読んでくださった方にひとことお願いします。

社会人になって、自分がまさかこんなことをやっているなんて、と思うことがたくさんありました。なので、あまり好き嫌いせず、いろんなことをやってみるといろんな扉が開けてくると思います。手あたり次第やってみて問題はないと思うし、「これができていないのに、こちらにも手を出している」なんて思わずに、どんどん挑戦・失敗してほしい。2,3年後に「悩んでいたこと、ちっぽけだったなあ」と見下ろせるように、道を歩んで行ってもらえたら嬉しいなと思います。みんな目標は違えど「地域を沸かす」という言葉のもとに集まってきているので、そんな仲間が増えたら嬉しいです。

ーーありがとうございました!

馬部桃花MOMOKA UMABE

Department
ビジネスプロモーション本部
Position
管理部(HR&C室)/副室長

北欧エストニアのタルトゥで交換留学生として1年間過ごし、北国の風景とエストニアのサウナ文化に心を奪われる。エストニアに関わる仕事をするため、温泉道場に入社。
知と知、経験と経験、偶然と偶然がつながる感覚が好き。
座右の銘は「幸福度は移動距離に比例する」。
人生の伏線をできるだけ張り巡らせるため、移動を大切にしています。

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