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【インタビュー】株式会社旅する温泉道場・金澤副社長にお話を伺いました

温泉道場

こんにちは、温泉道場の野村です。

今年初のインタビュー記事をブログにまとめました。今回インタビューにご協力いただいたのは、2月1日付けで事業譲渡を受けた『天然温泉ユラックス』及び 『丸福観光』の受け皿となる株式会社旅する温泉道場 取締役副社長の金澤卓司さん。

温泉道場として初の子会社設立、初の埼玉県外への進出、初の観光事業など初めてづくしの取組です。金澤さんは株式会社四日市ヘルスセンターの代表を務められていた方でもあります。それではインタビューをどうぞ。

インタビュー_金澤様04

1.温泉道場と一緒になろう、とおもった背景

野村:どうして温泉道場と一緒になろう、と思われたのでしょうか。

金澤:背景には2つの思いがあります。1つ目は山﨑さんの魅力です。山﨑さんは今のような企業規模に温泉道場がなる前、人やお金がたくさん必要でないときから、おふろ甲子園という取組をはじめられました。その目的や理念、志の高さに共感しました。こういった活動ができるのは、従業員を大切にする、人を大切にするという考え方があるからできるのだと感じます。自分だけ儲けたり、楽しんだりするなら、こういった活動を始めようとは思わないはずです。

2つ目は働いている人の魅力です。どんなお店にも、お店に入った時の雰囲気ってありますよね。もちろん個別の社員も魅力的ですが

目に見えない大切なもの、情熱、愛情や、友情、そして希望や夢がお店に詰まっているように感じました。

私が代表だった時の組織に足りないものは夢と希望だと自覚しています。それが温泉道場という組織には詰まっていると感じました。その点が温浴業界ではピカイチだと思います。そこが明らかに違うとおもっています。

それはお客さまも気付いているのではないでしょうか。私が伝えたような「目に見えない魅力」に気付いていると思います。その魅力が発揮されて、なんとなく落ち着く、居心地がいいと感じているはずです。もちろん、ブランディングやテクニックの部分もあると思います。でもそれだけではない部分がいっぱいあると思います。人間は夢や希望がなくなると、熱意や友情も衰えてくるのではないでしょうか。夢や希望が目に見えないものの中でもトップクラスだとおもいます。自己実現ができそう、できる、という雰囲気を感じるのがとても魅力的です。

野村:そのようなお話を率直にいただいたことはありませんでした。店舗で働くメンバーも大変喜ぶと思います。ありがとうございます。

2.社会人になる前の金澤さん(学生時代)

野村:社会人になる前、学生時代の金澤さんはどんな方だったのでしょうか?

金澤:なにもできないなあ、お前といわれます。(卓司、なにもできないなあ、と。)あそこ行こうぜ、っていうけど、何もしないよね。ムカつくけど卓司に言われるとやっちゃうんだよね、と友人はよくいっています。(笑)

野村:そんなふうには見えませんよ。(笑)そんな金澤さんは学生時代、どんな人に憧れましたか?

金澤:小さいころから目の前にいる人に憧れることが多かったです。追いつこうという感じではなく、比べることもしませんでした。山﨑さんのような方に会うと、憧れるし尊敬しますが追いつこうとかまったく思わないです。少しでも自分に取り入れることができればと思うぐらいです。同じフィールド、役目を持った人に対しては勝ち負けを求めていましたが、それ以外は求めないですね。年齢を重ねてからは特にそうなりました。

インタビュー_金澤様03

3.社会人になってからの金澤さん(働く姿勢について)

野村:そんな学生時代を経て、どのような社会人生活をスタートしたのでしょうか。

金澤:大手食品メーカーに新卒で入社し、営業職を経験しました。7:00〜22:00まで、猛烈に働いていました。日曜のみ休むような3年間。24歳で入社し、当時一緒にはたらく上司と意気投合、馬があったんです。一般的に所長は40歳くらいだったのですが、33歳の若い上司で、イケイケドンドンの所長でした。その中で気合と根性と営業を学びました。(笑)予算の立て方など社会人の基礎もこの会社で学びました。

野村:まさに朝から晩まで働いている感じですね。上司と意気投合されたお話は金澤さんらしい印象を持ちました。具体的に社会人の基礎とはどのようなことでしょうか?

金澤:約束を守る、納期を守る、あ、すいませんを許さない。10分前集合、そんな基本的なことです。たった一本、お電話の対応次第で信用を落とす、そういった怖さも味わいました。

そして2社目は、親族が関わる会社へ入社しました。それが天然温泉ユラックスを運営する会社でした。1回目はお断りしたのですが、2回目に誘われた時、当時の職場に苦手な上司がくることがわかり、あの人の下で働きたくないなあ、と思っていた時に丁度お声を掛けていただきました。そんなこともあって、転職を決めました。今考えると、逃げですね。(笑)

私にとっては仕事は誰と働くかが、重要だったのです。

入社後は旅行にいかせてほしくて観光事業部の希望を出しました。そしてめでたく配属に。メインは老人会への誘致、お遍路などのお参りの添乗です。お相手するお客さまはご老人ばかりでした。そして、温浴事業部には38歳の時によばれました。11年間観光畑でとても楽しかったんです。旅行の仕事自体が遊びのような要素も多く、仕事と強く意識したこともありませんでした。でも成長していく上では、お茶くみだって必要でしょ。38歳の時にライバル店舗ができることがわかり、天然温泉ユラックスは施設も老朽化、売上が落ちてしまっていました。そんな時期に営業成績がよかったので、よばれたんだと思います。38歳のときに本部長からスタートしました。部下をもったことのない一匹狼でやっていたのに、いきなり職種も違いさらに人をマネジメントする管理職は難しい仕事でした。

だから船井総研のセミナーで学ぶことにしました。このときに山﨑さんに出会いました。急に管理職になった当時は、地獄を感じていたし、恨んでいた時期もありました。ですが結果的にこの異動がよかったのだと思います。

野村:事業部が変わり、急に管理職というのは本当に大変そうですね。地獄、と表現されていることにも驚きました。そんななかで、結果的によかった、と思えたのはどうしてですか?

金澤:楽しいだけの職場では見えない世界が見えました。今見えている世界は10年前には見えませんでした。一匹狼の時、観光部仲間だけで商売している時は「人のありがたみ」もわかっていなかったし、「勘違い」もしていたかもしれません。山﨑さんや温泉道場のみなさまとの出会いもなかったと思います。

 

4.自分を変えた転機

野村:改めて、自分を変えた転機となる出来事を教えてください。

金澤:部下を持ったこと、温浴のマネージャーになったときが一番の転機です。その延長線上に経営がありました。中間管理職と経営者の違いは意思決定の違いです。

ある時に他人は絶対変えられないと気付いたんです。外的コントロールを否定しました。他人は怒る、罰する、褒美を上げるでは変えられないと社会人になってから、より深く認識しました。他人はコントロールはできないものだ、と思うようになってからストレスがぐっと減りました。なるべく相手に情報を提供し、導くことが大切だと感じました。情報を得たあと、その選択は本人次第です。

また、本を読んだり、講演を聞きに行ったりしたのも、マネージャーになってから学び始めました。そのとき、そのときの成長段階にあわせた講演や本に出会えたことは運がいいなあ、とおもっています。マネージャーになってから、学ばないとダメなんだ、と気づきました。それまでは活字も読んだことがありませんでしたが、講演の著書を読むようになりました。38歳までいわゆるお勉強は好きではなかったし、活字を読むのは大っ嫌いでした。でも今は嫌いではなくなりました。逆に本を読まないと心配なくらいです。(笑)

 

5.働くようになってから大切にしていること

野村:今のご様子からは想像もつかないお話ばかりで、とても驚いています。そんなご経験から大切にしていることを改めて教えて頂けますか?

金澤:信用を失わないことです。例えば不誠実なことをしない、嘘付かない、約束を守らないことをしない、そういった基本的なレベルです。遅刻をしない。遅れるときには連絡を入れる。返事を必ずする。できないことはできないという。約束をやぶらざるを得ない時は、事前に事情を必ず説明する、連絡する。お詫びをする。そんな当たり前のことをし続けることです。

野村:お話の中で、金澤さんが大切にされていることがより鮮明に伝わってきました。当たり前、ということほど実際にはできていないことが多いものです。私自身も身が引き締まる思いです。貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました。

金澤:こちらこそ、ありがとうございました。お話を聞いてくださったお陰で過去を振り返ることができました。こちらこそ貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

 

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いかがでしたでしょうか。

私は金澤さんとお話させていただいて、感じたことは

小さく小さくまるめた折り紙ほど、開けば大きな紙になる。

という感触でした。インタビューを通じて折り紙の襞を一枚一枚、丁寧に開くように、お話をおきかせいただいた時間を、書き起こしながら思い出しました。

素敵な時間を過ごさせていただいたこと、温泉道場の仲間になっていただいたことを心から感謝いたします。ありがとうございます。

最後にお知らせです。

この度天然温泉ユラックスのホームページもリニューアルいたしました。

大衆演劇と温泉、2つの文化をこれからも大切にしていきたいと思います。

旅する温泉道場、これからの進展にご期待ください。

 

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