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経団連から温泉道場へ ―これからのキャリアを地方創生と観光立国に賭ける―

温泉道場

はじめまして。三ツ石將嗣(みついしまさつぐ)と申します。

年齢は42歳と、若い社員が多い温泉道場の中では年代が上の方ですが、2016年4月に入社した新人です。2016年8月現在、広報や経営企画などの担当をしております。どうぞよろしくお願いします。

將嗣幼少期

(幼少時代の写真)

さて、私は1974年、鹿児島県生まれで、幼少期は田舎で自然と本に親しんで育ちました。中学・高校は鹿児島市の進学校に進ませてもらったものの、大学受験を失敗して予備校から東京に出てきました。

なんとか一浪で東京の大学の法学部に滑り込んだのですが、法律や裁判例を覚えるのがどうしても苦手で、「法律を使う側・守る側から、世のため人のために法律を作る・変える側に行こう!」と大それたことを考えました。

政治家や公務員も考えたのですが、日本が「追いつけ追い越せ」の計画経済の段階を超えて、先進国として成熟していく中で、「これからの経済社会は民間主導になるのではないか」と思い、大企業の立場を代表して国の政策に提案を行い、法律の制定・改正や予算・税制措置などの実現を図る、社団法人経済団体連合会(通称:経団連、現・一般社団法人日本経済団体連合会)の事務局に入局しました。

趣味は、大学時代に始めたお能、温泉巡り、食べ歩き(特に餃子)、ご当地レトルトカレー集め、最近始めた茶道などです。

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(仕舞「箙」を舞う筆者)

 

  • なぜ経団連を辞めたのか

経団連は、日本を代表する大企業による会員組織で、その事務局の活動も経済・産業政策、国際関係、労働政策、政治や広報対応、社会貢献等々、多岐にわたります。職員は約200名の精鋭部隊。ここで、新人の頃から、会員企業、行政、政界、学界、海外や国内各地の団体、関係企業・団体の方々、そして事務局の役職員と交流し、鍛えていただいたのは大変ありがたかったです。

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(外部で経団連の活動を紹介する筆者)

一方で、通商、政治、農業、観光、地方行政などの分野を担当し、国全体のあり方を考えた時に、東京にヒト・モノ・カネ・情報が集中する一方で、地方が元気を失い、もともとあった日本の美しい田舎の風景が少なくなっていくこと、いざというときに食料や水・資材を提供し国民の生活を支える地方の一次産業が衰退しているように見えることに危機感を持つようになりました。
こうした危機感に拍車をかけたのが、2011年3月の東日本大震災です。現実に多くの人が困っている中で、もう少し即効性のあるお手伝いをしたい。地方創生や観光立国という課題に、単なるボランティアからリアルなビジネス・生活の仲間として関わっていきたい。そういうことを思うようになり、「全く違う世界にチャレンジできる気力・体力があるうちに…」と40代前半での転職を決意しました。

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(東日本大震災後、福島県新地町に向かう経団連のボランティアバスより)

 

  • 温泉道場に入社した理由

もともと温泉巡りが趣味だったことに加え、経団連で農業や観光を担当するようになってからは、できるだけプライベートでも時間を取って各地を自分の足を回るようにしていました。

現在温泉道場が運営している白寿の湯は、かなり昔から訪れていたのですが、訪問を重ねるうちに、お店の雰囲気や食事のメニューなどが大きく改善しているのに気づきました。

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(白寿の湯での筆者のお気に入りメニュー 温泉つみっこ汁)

 

なぜ白寿の湯がこんなに良くなってきたのかというと、ちょうど私が経団連の仕事でサービス産業の活性化の事例として注目していた温泉道場に経営が変わったということで、がぜん温泉道場という会社に興味を持つようになりました。

その後、社長の山﨑に、自分がやっている異業種勉強会の講師を頼んだり、その勉強会で白寿の湯が実施していた源泉バックヤードツアーに参加したりと関係が続いていました。そして、ちょうど自分がローカルビジネスに転職をしようと活動を始めた時期に、たまたま温泉道場も中途採用を行っているという話が聞こえてきて、温泉道場にチャレンジすることになりました。

私が、政策づくりだけではなくリアルに地方創生や観光立国に取り組みたいと強く思うようになった時期に温泉道場という会社が生まれ育ち、温泉道場がさらなる成長を求めて人材を求める時期に私が転職活動をしていた。これも運命なのかな、と勝手に思っています。

 

  • これから取り組みたいこと

「お風呂屋さんのお風呂」は、様々な人々と身も心もハダカの付き合いができる貴重な交流施設だと思います。そういった意味では、「おふろcafé utatane」でやっているワークショップ、「昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉」でやっている地域の木材を活用したイベント、「白寿の湯」がやっている神川マルシェ、こういった取り組みのバリエーションを増やすことを手伝って、「おふろから文化を発信する」という企業理念の実現を加速していきたいと思います。

もちろん、外国人をはじめ今までお風呂屋さんに来たことがないような方々、事情があって来られなくなった方々にも、気楽にお風呂を楽しんでいただきたいので、外国人対応やバリアフリーの取り組みも少しずつ進めていければと思います。

また、地域が元気にならなければ地域のお風呂屋さんの経営も成り立ちにくくなります。そういった意味で、農林業の活性化、たとえば、地域の森林整備や耕作放棄地対策など地域が抱える課題のお手伝いも、ボランティアツアーの企画・実施などの形で、徐々に進めていきたいと思っています。
新聞にも紹介されたヤギ部長(玉川ヘルマ広報・環境部長;2016年8月レンタル移籍)は、「私の大好きな里山の風景が、高齢化の進展などで手入れが難しくなり、草ぼうぼうのところが増えつつある。空き地や耕作放棄地の草をヤギに食べてもらえないか」という思いがきっかけで動き出しました。
もし地域が温泉道場にそれを求めるのなら、農業分野にも進出し、「温泉牧場」、「温泉農場」も実現し、地域が元気になるお手伝いをしたい。これが私のこれからの野望です。

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(広報・環境部長の辞令を受け取る玉川ヘルマ氏)

 

以 上

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