
こんにちは! 昭和レトロな温泉銭湯 玉川温泉の支配人の加藤です。
玉川温泉は、昭和レトロな世界観と天然温泉が魅力のお風呂屋さんです。昭和を知らない世代にも、昭和を懐かしく感じる世代にも、昭和レトロを楽しく体験していただけるお風呂屋さんを目指して、進化をし続けています。その一環として、お風呂屋さんが手掛ける昭和の「ちんどん屋」プロジェクトに取り組んでいます。その活動内容についてご紹介します!
「玉川ちんどん屋」とは?
「玉川ちんどん屋」は、2018年にときがわ町を拠点に活動するちんどん屋「番匠一座・夢ちんどん」さんに、弟子入りしイベントで演奏を披露していた歴史があります。「番匠一座・夢ちんどん」さんの想いも継承しながら、一緒にときがわ町を盛り上げるため、新メンバーで2024年11月に「玉川ちんどん屋」を再始動しました。メンバーは、玉川温泉で実際に働くスタッフや、日頃からライブやイベントで一緒に玉川温泉を盛り上げてくれているメンバーで構成しています。
「玉川ちんどん屋」は、ときがわ町の魅力をより広く発信するために、玉川温泉館内の活動だけでなく、地域のイベントに出向き、地域の方と交流を深める活動もしています。地域の方に活動を知ってもらい楽しんでもらいたい想いから、2024年11月3日にときがわ町で開催された「木のくにときがわまつり文化祭」にてちんどん屋お披露目演奏をしました。
そんな地域の魅力をPRする歩く広告塔「玉川ちんどん屋」が、このたび、地元を飛び出してもっと多くの方に活動を知ってもらうため、富山市で開催されるチンドンコンクールに出場しました。
富山市「全日本チンドンコンクール」とは?
富山県富山市で毎年春に開催されるチンドンコンクールは、チンドン文化を後世に伝えるために始まった歴史のあるコンクールです。2025年4月5日に開催された「第71回全日本チンドンコンクール」は、プロ/アマチュア部門に分かれており、初出場の「玉川ちんどん屋」はアマチュア部門「素人チンドンコンクール」に出場しました。
アマチュア部門といっても、何十年もチンドン屋として活動してきたチンドン技術の高いベテランチンドンマンもいます。「素人チンドンコンクール」は、全国から集まった18組のチンドンマンが競います。「玉川ちんどん屋」は、昭和レトロなアイドル増田樹乃、ジャーバラ藤田、玉川温泉で働くスタッフ愛ちゃんの3名が出場、総合監督として加藤が同行しました。
コンクールは毎年テーマが指定され、そのテーマに沿った内容のチンドンパフォーマンスをします。今回の「素人チンドンコンクール」のテーマは、「富山市の隠れた魅力」。富山市は、今年1月7日にアメリカの大手有力紙「ニューヨーク・タイムズ」で「2025年に行くべき52か所」の30番目に選ばれました。富山市に世界の注目が集まる今、富山市の代表的な魅力だけじゃなく、地元の方しか知らない隠れた魅力をチンドンマンとして楽しくPRすることがテーマとなりました。
コンクールに向けて「テーマ」に沿った演出を考える
ベテランチンドンマンがたくさん出場するコンクールで「玉川ちんどん屋」が優勝を目指すためには、テーマに隠された主催者側の意図を最大限くみ取った内容と、斬新なチンドンパフォーマンスが必要と考えました。そこでまずは、「富山市の隠れた魅力」の中で方向性を1つに絞ることから始めました。
お風呂屋さんがちんどん屋をやっているのだから、富山市のお風呂屋さんを盛り上げたい!という想いから、「富山市の隠れたお風呂屋さんの魅力」をテーマにパフォーマンス内容を決めていきました! 調べてみると富山県は熱湯文化があり、その中でも富山市に熱湯で富山県NO1とNO2の地元に愛される老舗のお風呂屋さんがあることがわかりました。「富山市の熱湯がアツイ!」という内容でパフォーマンスを組むことにしました。
「富山市にときがわ町から一人旅に来た町娘が、富山市民からおススメされた熱湯が魅力のお風呂屋さんを巡る」というストーリー。音楽に合わせて町娘が歌を歌ったり、寸劇を繰り広げたり、THE定番のチンドンパフォーマンスではない、楽しく魅力をPRする演出に挑戦しました。
玉川スタッフ愛ちゃんは、学生時代に和太鼓をやっていた経験を活かしチンドン太鼓を演奏、ジャーバラ藤田さんはアコーディオン奏者として技術を存分に発揮してもらいながら、演出のアドバイスをもらいました。そして、昭和レトロなアイドル増田樹乃さんの歌と演技力で会場を魅了してもらえるように、セリフや動きを決め台本を書きました。台本、動き方、小道具を加藤が担当し、3名の演者の魅力を最大限に発揮できるように努めました。全員での打ち合わせや演奏練習をへて、いざ、チンドンコンクール本番へ。
コンクール本番!
他のチンドンマンと同じ楽屋でしたが、皆さん素敵な衣装と年季の入ったチンドン太鼓を持っていて、初心者の私たちはチンドンマンの世界にやってきたという緊張感を感じました。楽屋は、本番前のピリピリとした雰囲気。全員が優勝を目指しギリギリまで練習や打ち合わせを行っていて、もちろん玉川ちんどん屋も衣装やセリフチェックをしながらドキドキのスタンバイをして、いざ本番へ。
演奏時間は2分30秒。練習の成果もあり、時間オーバーすることなく無事に終了!
あっという間に終わって、審査員からは「新しいチンドンパフォーマンスを見せてもらった」とコメントを頂き、狙い通りに玉川ちんどん屋の魅力を表現できたと、ひと安心しました。結果発表までは、客席で他のチンドンマンのパフォーマンスを見ながら時間を過ごしました。
表彰式では、敢闘賞、優秀賞、最優秀賞が発表されます。もちろん、最優秀賞を狙って準備をしてきましたが、他のチンドンマンの素敵なパフォーマンスや演奏技術を見ていると、初出場で最優秀賞がとれるかは正直不安でした。敢闘賞、優秀賞まで名前が呼ばれなかった時は、メンバーの中にダメだったかもという空気感が漂いましたが、最優秀賞の発表で「玉川ちんどん屋」が呼ばれた時は、全員で驚きと喜びで座席から飛び跳ねました!
初出場で最優秀賞をとれたのは、実績を残せたことも嬉しいですし、多くの方に玉川ちんどん屋を知ってもらうきっかけにもなったと思います。
コンクールの後は、街中でのステージやチンドン大パレードにも参加しました。コンクールは、テーマに沿って「富山市のお風呂屋さんの魅力」を全力でPRしましたが、街中ステージとパレードは「ときがわ町の玉川温泉の魅力」をPRしてきました! 富山市の方、そして観光で来ている方など、多くの方が沿道で応援してくれており、埼玉県ときがわ町のお風呂屋さんを知ってもらうことができたと思います。
最後に
チンドンコンクールに出ること、優勝することがゴールではありません。私たちは「ときがわ町を沸かす」ために、ちんどん屋を結成しました。今回のチンドンコンクールをきっかけに、多くの方にときがわ町をまずは知ってもらい、そして、ときがわ町に来てもらえたら嬉しいです。そして、歴史のあるチンドン文化を残しながらアップデートしていけるように、これからも玉川ちんどん屋の活動を続けていきます。
玉川ちんどん屋への出演依頼はこちら
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